主催イベント Event

『涼を求めて』

会期 / 6月24日(火) 8月24日(日)

明治期以降、本格的に移植された西洋の写実技法の影響もあって、わが国近代の日本画家たちは伝統を基調としながらも、より自然で現実感漂う表現で人物や風景を描き出していきました。特に季節感の描出においては、画家それぞれが個性を生かした作風で情感豊かな作品を生み出し、形式的な表現に偏りがちな日本画の世界に清新な息吹を送り続けています。
今回のコレクション展は、夏季の開催に合わせて所蔵品の中から涼感を呼ぶ作品を精選し、画壇を代表する画家たちが夏の風情をどのように捉えたかをご紹介しようとするものです。「第一章:涼やかな女性像」では、くつろぎの中にも凛とした存在感を放つ夏の女性たちの姿を、「第二章:涼やかな景色」では、爽快な海景や清澄な山野の風景を、「第三章:水の中」では、群れ集う游魚の伸びやかな様子を描いた作品等を展示します。また、特集展示では、横山大観、上村松園の佳作とともに、二人がそれぞれ師表と仰いだ作家たちの作品も併せて紹介します。左上から:下村観山「朝の旅」、横山大観「大瀛の朝」、竹内栖鳳「夏雨新霽」、上島鳳山「和美人之図」、菊池契月「鉄線花」

〇会 期
令和7年6月24日(火)~8月24日(日)
開館時間=9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日=毎週月曜日(月曜が祝日の場合は次の平日)

〇内 容
二階堂美術館所蔵の日本画作品55件60点
第一章:涼やかな女性像
第二章:涼やかな景色
第三章:水の中
特集展示:横山大観・上村松園とその師

〇展示解説
7月5日(土)、8月9日(土) 各日とも13:30~
講師:当館学芸員

〇主な展示作品
菊池契月《鉄線花》大正末期
竹内栖鳳他《海邊観月圖》明治37(1904)年頃
上村松園《雁を聞く》昭和10年代(1935~1944)
加山又造《渦 潮》昭和38(1963)年頃
東山魁夷《溪 泉》昭和28(1953)年
福田平八郎《遊 鯉》昭和10(1935)年頃
松田杏亭《遊鯉図》制作年不詳
橋本雅邦《春秋眞山水》明治33(1900)年頃
横山大観《楚水・燕山》明治44(1911)年
上村松園《踊里の図》大正7(1918)年頃

〇主 催 公益財団法人二階堂美術館
〇後 援 大分合同新聞社、エフエム大分

コレクション展2『涼を求めて』チラシ(表)
コレクション展2『涼を求めて』チラシ(裏)
レクション展2『涼を求めて』目録