主催イベント
『横山大観と近代日本画の富士図』
会期 / 9月23日(火) ~ 11月16日(日)
富士山は、その雄大かつ秀麗な美しさゆえに、古来、信仰の対象となるだけでなく、芸術表現の題材としても度々取り上げられています。文学作品では、わが国最古の歌集である『万葉集』にその姿が詠まれていますし、絵画では、聖徳太子の行状を描いた『聖徳太子絵伝』(平安時代)の中に現存する最古の富士図を見ることができます。下って江戸時代になると、「富士講」等を通じて富士登山が庶民の爆発的な人気を呼び、富士山への憧憬は更に深まっていきました。葛飾北斎の『冨嶽三十六景』や歌川広重の『東海道五十三次』に描き出された富士山の姿は、日本の原風景としてその後長く人々を魅了することになりました。
明治以降で最も多く富士山を描いたと言われるのが、近代日本画の巨匠横山大観。生涯に千点以上の富士図を残しました。ほかにも多くの画家たちがこの霊峰の姿に挑み、いまなお多様な表現による個性豊かな作品が描き続けられています。
本展では、当館が所蔵する横山大観の作品を中心に、近現代の日本画家たちが手掛けた富士図を多数ご紹介いたします。その多様な表現が生み出す美の世界の広がりを通じて、富士山とその図像がわが国の文化・芸術にいかに大きな影響を与えたのかを振り返りたいと思います。
右上から:横山大観「或る日の太平洋」横山大観記念館蔵、横山大観「三保之不二」個人蔵、横山大観「日本心神」、竹内栖鳳「夏冨士」、木村武山「羽衣」
〇会 期
令和7年9月23日(火)~11月16日(日)
開館時間=9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日=毎週月曜日(月曜が祝日の場合は次の平日)
〇内 容
二階堂美術館所蔵の日本画作品、他館からの借用予定作品 約50点
第一章:横山大観の富士図
第二章:近代の富士図
第三章:背景となった富士
特集展示:戦後の富士図
〇オープニング・ギャラリートーク
9月23日(火・祝) 各日とも13:30~
講師:当館学芸員
〇講演会(スペシャルギャラリートーク)
10月13日(月・祝) 13:30~
講師:公益財団法人横山大観記念館 代表理事 横山浩一氏
〇展示解説
10月18日(土)、11月1日(土) 各日とも13:30~
講師:当館学芸員
〇主な展示作品
横山大観《霊峰不二》昭和12年(1937)
横山大観《日本心神》昭和21年(1946)
横山大観《不二神霊》昭和19年(1944)
横山大観《不二霊峰》昭和29年(1959)頃
下村観山《朝陽富岳》大正13年(1924)頃
木村武山《羽衣》昭和15年(1940)[新収蔵品]
〇主 催 公益財団法人二階堂美術館
〇後 援 大分合同新聞社、エフエム大分
特別展『横山大観と近代日本画の富士図』チラシ(表)
特別展『横山大観と近代日本画の富士図』チラシ(裏)
特別展『横山大観と近代日本画の富士図』目録※準備中