主催イベント Event

『四季の風物詩』

会期 / 11月26日(水) 1月25日(日)


明治以降の日本画家たちは、それぞれ継承する画技、画法に西洋伝来の「写実」的要素も加えながら、わが国の歴史や風土、物語や漢詩など文学の世界、さらには世相を映す出来事や日常の光景など、実に幅広い題材を取り上げてきました。特に、四季折々に多彩な表情を見せる自然の景観や、その時々の市井の風俗は格好の対象であり、画家たちはそれぞれの個性を活かした視点や表現で季節の風物を捉えて、情趣あふれる作品へと昇華させています。

今回のコレクション展は、四季の移り変わりの中で近代日本画の巨匠たちが何を見、それをどのように表現したかを、当館収蔵品の中から精選した作品により季節ごとにご紹介しようとするものです。「第一章:朧(おぼろ)な春」では、霞立つ山野や桜狩りの風情を、「第二章:炎暑の夏」では、盛夏の渓流や鵜飼の夜景を、「第三章:彩(いろどり)の秋」では、錦秋の山間や田園の実りを、また「第四章:寒光(かんこう)の冬」では、凍てつく景色や雪中の美人図を展示いたします。昨今の生活環境の変化の中で季節感は次第に薄れていく印象ですが、四季の風物を描いた滋味ある作品の数々を通じて、日本の豊かな自然と懐かしい風俗をご鑑賞いただきたいと思います。

左上から:荒木十畝「四季花鳥図」、横山大観「夜桜」、川合玉堂「鵜飼」、矢沢弦月「収獲図」、上村松園「雪中美人図」、山元春挙「渓山密雪図」

〇会 期
令和7年11月26日(水)~令和8年1月25日(日)
開館時間=9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日=毎週月曜日(月曜が祝日の場合は次の平日)

〇内 容
二階堂美術館所蔵の日本画作品 55件 57点
第一章:おぼろな春
第二章:炎暑の夏

第三章:いろどりの秋
第四章:寒光(かんこう)の冬

〇展示解説
12月6日(土)、1月10日(土)  13:30~
講 師:当館学芸員

〇主な出品作品
横山大観《夜 桜》昭和27(1952)年
川合玉堂《渓山春色図》明治44(1911)年
荒木十畝《四季花鳥図》大正11(1922)年
鏑木清方《 泉 》大正11(1922)年
福田平八郎《夏 池》 大正11(1922)年頃
上村松園《紅葉可里図》明治40年代後半
山口蓬春《秋の山》大正末年頃
松林桂月《秋苑彩花》大正7(1918)年
橋本雅邦《江山風雪図》明治35(1902)年頃
木村武山《寒 月》 明治40(1907)年頃

〇主 催 公益財団法人二階堂美術館
〇後 援 大分合同新聞社、エフエム大分

コレクション展3『四季の風物詩』チラシ(表)
コレクション展3『四季の風物詩』チラシ(裏)
コレクション展3『四季の風物詩』目録※準備中